ー30代男性、医師の方からの質問です。

いつもツイートやブログ拝見しております。

投資初心者なのですが質問させてください。

投資信託は手数料や信託報酬がかかりますが、国内株式・海外債券のような大きなカテゴリーで商品を買っておけばあとはプロによる運用がなされ、個別株投資はそれらの出費がない分全部自分でやりくりする、ということになると思います。

ラス様をはじめとして医師で個別株投資を順調に運用されておられる方を多くお見受けしますが、率直に言ってプロに任せるよりも良い利回りが得られているのでしょうか?

雑な計算ですが、仮にプロに任せて年利5%、自分でやって年利4%なら手数料・信託報酬を差し引いても(よほど手数料の高いアクティブファンドの割合が高くなければ)前者の方がお得な気がするのですが…

それに市場動向をチェックする時間や手間もバカにならないのではないでしょうか(多忙な医師であれば尚更)。

私は今つみたてNISAを初めて1ヶ月ちょっとですが、(こんな短期間で論じるのもナンセンスかとは思いますが)前日比マイナスの日もよくあり、プロに任せても思ったほど順調に増えないものなんだなーと思っています。

素人感丸出しの不躾な質問で誠に恐縮ですが、何卒宜しくお願い申し上げます。

長文誠に失礼いたしました。

回答します。

まず市場動向をチェックする手間や時間がかかるか、という事ですが、もちろんかかります。むしろ好きでかけてます。

理由は、それが趣味だからです。

市場動向をチェックし会社の決算書を読むのが、大好きだからです。

数字が好き。未来を予想するのが好き。そこに自分の時間を売って作り出した大切なお金を投資するリスクも好き。予想が当たって大きなリターンとなるのも好きなのです。

逆にそこに時間と労力を費やせない、そこまで愛せないというのであれば、多分インデックスに任せておいた方が上昇相場においては成績が良いと思います。

上昇相場に限っては、です。

僕はインデックスファンドや投資信託を買いません。理由は4つ。

1つは質問者さんがおっしゃるように、手数料が高いからです。

1つはつまらないからです。

1つは勉強にならないからです。僕は株式を通じて経済の世界にダイブして、資本主義の海を泳ぐための知識と経験も欲しいのです。

最後は、インデックスファンドと投資信託なるものを、あまり信用していないからです。

なぜならその価値の裏付けが怪しいからです。

(ここから先は僕の単なる意見なので、インデックスファンドや投資信託をバカにするわけではありません。その辺りは個々で判断してください。)

インデックスファンドや投資信託は、上昇相場においては買い手が次々に現れるので、価値が上がり続けソコソコのリターンになると思います。

しかし下落相場では、どうでしょうか。

ファンドや信託も価値は下がると思いますが、一体どこまで下がるのでしょうか。

1口100万円。その1口は、一体どれくらいのファンダメンタルがあるのでしょうか。投資信託やインデックスファンドの1口当たりの適正価格はいくらなのでしょうか。

投資している人がみんな売りたいような相場が来たら、1口100万円の投資信託は、一体いくらで買い手がつくのでしょうか。

こんなニュースがありました。
恐怖指数の関連商品、価値が一晩で96%消滅
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26773110Z00C18A2EN2000/
恐怖指数に連動するETF(上場投資信託)の価値が、朝起きたら96%消失していたというニュースです。

この商品に投資していた人達が、どういう仕組みの商品なのかわかって買っていたのか、甚だ疑問です。

オプション取引やレバレッジをかけた取引を内包している商品の場合、下値が一体どれくらいになるのか、不明な時があるはずです。それを理解していればとても怖くて手が出せないと思います。

ここまで極端な商品は希ですが、株式なら、下値はある程度限定的です。

仮に1株価1500円でPER15倍、EPS100円の株があったとして、無借金好財務、景気に影響されないストック型ビジネスを行う会社があったとします。配当性向は常に30%だとします。つまり配当金は1株30円ですから、配当利回り2%です。

仮にPER10倍なら1000円、ビジネスモデルと財務から配当利回りが変わらないと仮定して(リーマンショック時も同様の配当を出していたとして)配当利回りはその時点で3%です。

7倍まで下がったとしても、株価は700円、約半減で済みます。配当利回りは4.3%です。むしろこの割安具合なら買い増しするべきでしょう。

というように、個別株の方がある程度下値を計算できて、下落時に自信を持って買い増しするための裏付けが取れるので、僕はそちらを信用しています。

投資信託にもレポートが存在しますが、どういった銘柄にどれくらい割り振っているのかわからない(国や分野などは買いてあっても、個別株の動向まで詳しく買いていない)のと、下値がどれくらいなのかもわかりません。

投資信託やインデックスファンドはあくまで商品です。

金融商品を買っている、という感覚が希薄なまま、貯金感覚で何も考えず買っている人が多すぎるような気も最近しています。

なおリターンに関してですが、今のところこんな感じです。

多分2018年は相場が難しいので、リターンとしては数パーセントで終わるかもしれませんが、3年平均して10%は超えそうです。

まあ何が言いたいかと言いますと、大事なお金を投資するなら時間かけて勉強して、それなりに労力を使わないと厳しい世界ですよ、という事ですね。

投資も医学と同じで、楽して活躍できる道はないという事でしょうか。

まああと、自分で銘柄探すのが楽しいんですよ。これほんと。

投資歴3年のペーペーの戯言でした。

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