本格的に株式投資を始めて1年半が経ちました。

振り返ってみても、株式投資の世界は本当にエキサイティングで、世界とつながっている感覚があって刺激的です。

趣味としても、頭を使いますしニュースも見るようになりますし、非常に高尚な趣味であると思います。

さて、そんな僕に対してよくこういう質問がよせられます。

「株式投資を始めたいけど、どうやって始めたら良いかわからない」

なるほど確かに、僕もなんとなくで初めてみたものの、いざやるとなると投資信託に比べてハードルが高い気がします。

具体的にどういうステップを踏んで株式投資の世界への扉を開くのが良いのか。僕はつのステップがあると思っています。

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1、まずはなぜお金持ちになる必要があるのか、自分のモチベーションを理解する事です。

2、、なぜお金持ちになるには投資をしなければならないのかを理解します。

3、投資をしてきた人の思考を学びます。投資で財をなした人は、どのように考え行動したのかを学びます。

4、投資の基本知識を学びます。

5、とりあえず証券口座を開いて入金する。

この4つのステップで知識を吸収する事で、投資の意味や必要性、モチベーションなど、投資を開始して継続するにあたって必要不可欠な要素を体に染み込ませます。

いきなりは始められない、という人も、このステップをふむことで株式投資を始める事ができるようになるはずです。


1、なぜお金持ちになる必要があるのか?モチベーションを理解する

まず、株式投資をやりたい人のモチベーションは

「お金が欲しい」

という事につきるはずです。

もちろん、徐々にそのものが楽しくなって、お金が目的ではなくなる人もいるかもしれません。しかし、株式投資を始める時の動機は間違いなく「お金が欲しい」であることは確かなはずです。

そこで、まずは金持ち父さん貧乏父さんを読みましょう。

人はなぜお金を稼ぎたいと思い、それにはどういう行動が必要なのか。モチベーションを持続させるには、自分の目的を明確にし、お金を得て何がしたいのかをよく考え噛み砕く必要があります。

そのために投資や金融、資本主義社会における哲学を学び、自分の思考の武器として持つ事はかなり重要です。

この本には、資本主義社会を生きていく上で基本中の基本ではあるけれども根幹になる部分、非常に重要な示唆を与えてくれます。

何事も、時間と労力をかけるにはモチベーションがなければ続けられません。

自分はどういうモチベーションで投資をしていきたいのか、投資に時間と労力をかけるのか。将来的には金持ち父さんのようになりたいのか、それとも貧乏父さんのようでも良いと考えるのか。自分のビジョンを明確にしておきましょう。

逆に、この本を読んで、自分は貧乏父さんの考え方が好きだし合っていると思う、と感じた人は、あまり投資に向いていません。逆に「うん金持ち父さんの考えに全面同意」という人は向いていると思います。


2、なぜお金持ちになるためになぜ投資が必要なのか

お金持ちになる目標、モチベーションを理解した上で、その手段として投資という手法がなぜ有効なのかを理解する必要があります。

具体的には、我々が今生きている資本主義という社会の構造を理解する必要があります。資本主義という社会で「資本を手にするには、起業家、投資家、政治家、どれかになる必要がある」と理解する必要があります。

ちなみに開業医は「起業家」と言えます。従業員を雇い借金をして事業を起こしています。

資本主義を理解するために必要なのはマルクスの資本論であり、ピケティの21世紀の資本なのです。

ピケティのr>gという、労働による収益率よりも投資による収益率が高い、という恐ろしい事実には、脳が揺さぶられる事でしょう。そして、日本という国は、年収1000万を超えるような人の労働収益には30〜40%の税金負荷をかけ、他人の労働から利益を上げる投資収益には20%の税金負荷しかかけない国なので、税制も投資による収益率を高める方向にあると言って良いでしょう。

このブログで何回もオススメしているのは、マルクスの資本論です。この本は昔々書かれた本で、長くて難解です。そのため個人的にオススメしているのはまんがでわかる! 資本論 (まんがで読破Remix)という漫画でわかりやすく書いてあるあるものです。

この辺りでやや知識が難しくなってきます。ですが、このちょっとの労力を惜しむようでは、株式投資を始めても失敗する事は明白です。


3、投資で億万長者になった人の思考を学ぶ

資本主義社会でお金持ちになるために投資が必要だ、という事が理解できたら、次は具体的にどういう行動をとれば投資家として成功できるのか、過去の成功者をロールモデルにして学びます。

となりの億万長者 〔新版〕 ― 成功を生む7つの法則では、投資で成功した億万長者は身近に存在している事を証明しています。彼らは一般人でありながら投資で億万長者になっています。そんな彼らが、どういう思考でどういうライフスタイルを送っているのか、データをもとにつぶさに書かれている本です。

本多静六の人生計画の立て方 (実業之日本社文庫)は、上記書籍の日本人バージョンです。自伝なので、あくまで静六の意見と思考が書かれています。内容もより日本人的で、親しみやすいのでこちらの方がすんなり入ってくるかもしれません。読めばわかりますが、昔の日本人でも、こういう投資について理解し行動している方がいらっしゃるのだな、と実感できます。

いずれにせよ、上記2つの書籍からわかるのは、一般人でも投資を通じて資本家になる事ができるという事です。そして、それを理解し忘れない事です。

彼らが何をどう考えて、実際にどう行動したのか。それらを「ぬりえ」のように、上からなぞる。ただそれだけで資本家への道は開けていきます。

ニュートンのように、巨人の肩に乗るのです。


4、株式投資の基本を学ぶ

まずは銘柄選定の段階で必要な、ファンダメンタルズの判断を磨くために株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書を読みましょう。1日あれば読み終える事ができます。内容はオーソドックスで読みやすいので、まずはここから始めましょう。

ファンダメンタルズの基本はこの1冊で良いと思います。

次に、ファンダメンタルとテクニカルの内容を含む忙しい医師でもできる Dr.Kの株式投資戦術も参考になります。ここではPEGレシオなど、グロース株投資に必要な知識も書いており、やや踏み込んだ内容まで書いてありますが、文章そのものは平坦な文章で書かれており読みやすいはずです。

ここで気を抜かず、きちんと内容を噛み砕いて理解する事が重要です。ここをなあなあにして投資を始めると、単純に損失を出します。


5、証券口座を開いて入金し、とにかく投資を始める

まずはここまで勉強したら、これだと思う銘柄を買ってみましょう。

とりあえず四季報を1冊買って、個人的に良いと思う銘柄を10銘柄くらい、選びましょう。そして証券口座を開き、単元株で良いので購入します。

ここまではもう、ノンストップでやってしまった方が良いです。書類の手続きとか、いざ入金して購入する時のためらいとか、いろいろと妨げになる要素はあるのですが、機械的にここまで突っ切りましょう。

オススメは楽天証券 です。画面が綺麗で使いやすい。

いつ売っていつ買うとか、そのあたりのテクニカルな内容は実戦で学びます。

テクニカルだけでなく、ニュースリリースに対して市場がどういう反応をするとか、全体の景気によってどういうトレンドが作られるとか、多方面で株価は変動します。ファンダメンタル以外の要素で動く株価を、実践で学びましょう。

逆に言えば、多少株価が乱高下しても問題ないファンダメンタルを持った株を持ちましょう。

これを探すのが大変だと思うんですが、これくらい自分で探し出せなければいつか退場すると思うんで、頑張りましょう。