よく、研修医は「◯◯科っぽい」という評価を受けます。それは看護師さんであったり、上級医であったり、家族や親戚であったり、色々です。

なんとなく「っぽい」と言われると、その科目で良いような気がしてしまいます。しかし、これはやめたほうが良いと僕は思います。

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「っぽい」=その科では似た能力を持った人が多い

「っぽさ」とは、その人の見た目、性格、雰囲気などを指し示す場合が多いです。これらはその人の、医療における能力と相関する事が多いと僕は思っております。整形外科といえば、豪快で体力が有り余っているムキムキな軍団、女遊びが激しい印象。循環器内科といえば、やはり心臓を扱うキング・オブ・内科であり、全身管理を細かく行うため、アカデミックで細かい印象。といったところです。ある意味、似た者同士が集まると言えるでしょう。

それは逆に、没個性であり埋もれてしまう事を意味すると思います。「出る杭」になる事は、それ相応の努力と才能が無ければ、難しいかもしれません。



医局が強い時代、目立つ事はリスクだった説

昔、医局が多大な力を持っていた時代、村社会である日本に於いて、組織内で「目立たない」事は良かったのでしょう。昔は花形であった外科系に、イケイケの人達は進み、少しネクラな人は「目立たない」ように似た者同士で集まる事ができるような科に進む。きっとそういう、自然選択が行われて来たのだと思います。しかし、現代は医局の力が弱まり新しい風が吹いています。ある意味、没個性、出る杭にならない、という過去の選択は古く、今後はむしろいかにして目立つか、が大事になってくる気がします。

ですから、ある意味「っぽくないね!」と言われる科くらいの方が、逆に目立って良い気がします。あまりにかけ離れているとアレですが。

特に根拠はありません。ただ「 ”目立たないメリット” が現代では薄れてきている」というのを肌で感じている、ただそれだけです。