Outcomes After Hip Fracture Surgery Compared With Elective Total Hip Replacement
Yannick Le Manach, MD, PhD1,2,3; Gary Collins, PhD4; Mohit Bhandari, MD, PhD2,3,5; Amal Bessissow, MD3,6; Jacques Boddaert, MD, PhD7,8; Frédéric Khiami, MD, PhD9; Harman Chaudhry, MD3,5; Justin De Beer, MD5; Bruno Riou, MD, PhD10,11,12,13; Paul Landais, MD, PhD14,15; Mitchell Winemaker, MD5; Thierry Boudemaghe, MD, MSc14,15; P. J. Devereaux, MD, PhD2,3,16
【背景】
従来、大腿骨頸部骨折に対して骨接合術を行った患者は人工関節全置換術を行った患者に比べて、合併症や死亡のリスクが高いとされていた。加齢、骨折による合併症によるリスクについて詳細な評価は不明であった。
【目的】
大腿骨頸部骨折に対して、人工関節全置換術と骨接合術のリスク差を比較する。
【方法】
フランスの国際データベース上に登録されている、2010年1月から2013年12月までの大腿骨頸部骨折の手術をフランス国内で行った、45歳以上の患者をコホート調査した。対称はフランス国内にある864施設から集めた690995人、骨接合術319804人、人工関節置換術371191人について、年齢、性別、患者の術前状態を多変量ロジスティクス回帰分析した。具体的な術前の患者の状態としては公立病院で手術を行ったかどうか、術前に臥床していたかどうか、以下の疾患の有無である。
- 高血圧
- 狭心症
- 不整脈
- 弁膜症
- 静脈血栓症
- 認知症
- 脳血管障害
- 片麻痺
- COPD
- 肺塞栓
- 慢性呼吸不全
- アルコール依存症
- がん
- がんの転移
- DM
- 肥満
- 腎不全
- 透析導入 の有無
【結果】
術後死亡率、術後合併症における相対リスク、絶対リスクともに全置換の方がリスクが低かった。なお合併症としては心筋梗塞、心不全、脳卒中、腎不全、敗血症のリスクを評価した。
また、ICU管理となったかどうか 退院後72時間以内に再入院となったかどうか、再入院中の死亡数も評価されており、いずれも全置換の方がリスクが低かった。
また、ICU管理となったかどうか 退院後72時間以内に再入院となったかどうか、再入院中の死亡数も評価されており、いずれも全置換の方がリスクが低かった。
【結論】
本研究により骨接合術は術後死亡率、術後合併症ともに骨接合術でリスクが高いとわかった。これらの差異を生んでいる原因を調査するにはより細かい調査が必要である。