よく
  • 若者よ選挙に行け
  • 選挙権を昔の人がどれくらい苦労して獲得したのか知っているのか
  • せっかく市民が得た民主主義をなぜ放棄する
  • とにかく選挙に行かない若者はバカやろうだ
なんて発言、ツイートを選挙期間周辺でよく聞く。若者の一部として言わせてもらうと、これではおそらく、本当に選挙に行かない人たちの心を動かさない。選挙に行かない事が若者にとっていくらの損失になっているか、彼らに伝えなければ心は動かないと思う。


選挙に行かない若者

若者が選挙に行かない、という事はニュースで聞いた事がある人も多いと思う。では具体的に、一体どれくらいの投票率で、他と比べてどうなているかというと
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出典:総務省 http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/

20代が濃い青線、一番近い赤線が30代。かなり他の集団から離れて低い事が視覚的に読み取る事ができる。にしても投票率が30%台とは一体どういう事だろう。


なぜ行かない?

いくつか考えられるが、
  • 投票に行くのが面倒くさい(時間がない、投票所が遠い)
  • どこに投票しても同じ、支援政党とか無い
  • どの政治家も信用できない、変わらない
  • 自分の1票なんてちっぽけ過ぎて行かなくても同じじゃないかと思う
などがメインのようだ。

参考:衆議院議員選挙に関する意識調査アンケート http://www.dot-jp.or.jp/nl/2012/1215-2.pdf
   なぜ若者は選挙に行かないのか?ーNAVER http://matome.naver.jp/odai/2137421467421948901
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まず1つめの投票が面倒くさい、というもの。これは最近、期日前投票や、投票用のハガキが来たときに投票所がわかりやすく明記されてある事から、ほとんど物理的にはクリアしているはず。時間がない、というのも言い訳にならない。

2つめ以降の、俺が誰に投票しようがしまいが、どうせ変わらない、という思いに基づいた投票意欲の低下は、非常に良く理解できる。政党がたくさんあるし、共産主義?とか創価学会?とか何やら色々な大人の事情が噛み合っていそうで面倒くさい。


適当でもいいから、とにかく投票した方がいい

だが、結論から言うと、別にどの政党だろうが、もはやそんな事はどうでもいい。正確に言うとどうでもよくないが、”投票に行く行かない” に比べて ”どの政党に入れるかどうか” は問題として小さ過ぎる、という話だ。

どういう事か。それは、若者が投票に行く一番の理由・目的は、若者の投票率を上げる事、でいいという事だ。えっ?投票って何か好きな政党や政治家がいて、そこに投票するようなものじゃないのか?確かにそう、そうだけど、まず投票率を上げる事が先決だ。


政治家は投票率が高い層の言いなり

政治家は、選挙で負けたらただの人になってしまう。いい年したおっさんが、家族をかかえて無職になれるわけがない。なんとしても彼らは当選したい。当選するためには、大多数の国民を味方につける必要がある。今で言うと老人達だ。先ほどのグラフでわかるように、老人達の投票率は凄まじい。だから、なんとしても当選したい議員さんは、年寄りに有利な法律を作る。年金は必ず払います、もはや投入する税金が足りませんが、他の税金をあげてご老人達の年金だけは確保します。介護保険制度というものを作りました、40歳以上の国民から徴収したお金でご老人達の介護を国がします。医療保健はもはや破綻していて、かなりの額が税金から出ていますが、ご老人の皆様ご安心ください、あなた方は1割負担で結構です。他の若造から3割徴収しますので、どうぞお体労って下さい。

今の日本の法律では、明らかに老人福祉に金をかけすぎている。この負担を全て次の世代、今の20代30代に押し付けている形になっている。でも若者は投票に行かない、だから若者に不利で、老人に有利な法律をバンバン作れば政治生命安泰という、悲しい事になる。


「若者に有利な法律」を作ってもらおう

つまり、若者の投票率が上がれば、政治団体が若者に気を使った制度、法律にしてくれるはずだ、という事がこの話のカラクリ。そうする事で若者は「若者が得する法律」を政治家に勝手に作ってもらえる。なぜなら、そうしないと投票率が高い「若者」 集団を敵にまわす事になり、政治生命的に危機に陥る事になるから。

最初に政党とか政治家とか誰でもいい、と言った意味はここにある。誰が当選するとかしないとかはもはやどうでもいい。とにかく若者は誰でもいいから投票し、「若者の投票率」の統計指標を上げる事が、若者が得をするための一番シンプルで簡単な方法になる。難しいことは言わない、とにかく投票所に行き、その場で目についた人の名前を適当に書けばいい。ドクター中松でもいい。マック赤坂でもいい。もう何でもいい。投票率を高めよう。 

今回の選挙も、アベノミクスが失敗したとか、GDPがマイナスだったとか、消費税がどうとか、もちろんわかる人はじっくり考えるべきだけど、わからない人は細かい事は置いておいて、 とにかく選挙に行き若者の投票率を高める事が、若者のためになる。